青乃臣の冷静な口調は、カンタスターレを感情 的にした。
「お前が勝手に、そう決めつけているだけなの ではないか!?
お前はいつも、そうやってエルクを誘導する!
ラークリマと同じように、エルクを城に縛りつ けようとしている!
それが、エルクにとってどれだけ辛いことなの か、執事なんかに分かるわけがない!!」
「違うぜ、親父!」
自室で寝ているはずのエルクが、元気な表情で ダイニングに現れた。
「エルク様……! なるほど……」
起床するはずのないエルクを見て、青乃臣は分析した。
「カンタスターレ様の持ってみえるラークリマ の魔力が、微弱ながらもエルク様のヴァンパイ ア体質を抑えているのですね…!」
青乃臣の言う通り、カンタスターレがこの屋敷 に侵入したのと同時に、エルクは目を覚ました 。
ラークリマの魔力を吸い取り、エルクは国に居 た頃の健康体を取り戻したのである。
太陽を見ても貧血を起こしたりしない。


