「お前、知っていたのか。
ラークリマが、元々ラファイエ家の人間の物だ ったことを……」
「ええ。私はラファイエ家の人間です。
大方のことは存じ上げております。
ラファイエ家は、アムド家の方にラークリマを 託したのですよね」
黙り込む国王を前に、青乃臣は告げた。
「失礼ながら、申し上げます。
こちらにきて、エルク様は変わりました。
たしかに、以前のエルク様は、自由を求め、王 子である自分に嫌悪感を抱いてみえました。
ただ、それも、平和ゆえの惰性(だせい)だっ たのではないかと、私は思います。
少なくとも、こちらにきて、エルク様は大切な ものを数多く見つけました。
もう、前のエルク様ではございません」


