ラークリマを持ち逃げし、城からいなくなった クロロプラスト王国の国王。

カンタスターレ=ダリア=アムド。

エルクの父親でもある中年男性は、派手な貴族 と大して変わらぬ身なりで青乃臣の前に現れた 。

感情の起伏が緩い青乃臣も、ラークリマを持ち 逃げした国王の登場を目の当たりにし、驚かず にはいられなかった。

「カンタスターレ様、なぜこちらに!?」

「それは私のセリフだ、青乃臣よ」

エルク専属執事のためらいなど素知らぬ顔で、 カンタスターレは言った。

「どういうつもりだ、青乃臣。

ここを突き止めるのには、苦労したぞ」