未来は、自分の変化を感じていた。
それが、エルクや青乃臣のおかげだということ も……。
樹里に本当の自分を見せることが出来たのは、 彼らのおかげだ。
もしも、エルクや青乃臣に素の自分を否定され ていたら、今日未来は、樹里ともあんな風に話 せなかったかもしれない。
それに、取り繕った態度が面倒だなんて、以前 の未来なら思わなかった。
帰宅し、二人はダイニングに入った。
冷蔵庫の中に買ってきた食材をしまっているエ ルクを見ながら、未来は思う。
“エルク達に出会わなかったら、私は一生、猫 かぶったままで日常を過ごしてた。
エルクがいなかったら、今日、樹里ちゃんと偶 然スーパーで会ってあんな話をすることもなか った”
もし、エルクがいなかったら、自分は今頃、ど んな生活を送っていたのだろう?
あるはずのなかった現在。
青乃臣が魔術を使ってソウルメイトを探してく れたからこそ、彼女はエルクと出会うことがで きた。
本当なら、会うことすら叶わなかった異世界の 住人。
もし、エルクがここにいなかったら――。
想像しただけで、未来は寒気がした。


