樹里は吹っ切れた表情で、
「でも、ま、いっか。
未来に会えたし」
物憂げな表情は一変。
樹里はいつもの爽やかな笑顔を取り戻し た。
「今日、未来に会えてホッとした。
もし、右肩のせいでバスケやめることに なったとしても、未来がいれば、卒業ま で楽しめそうな気がする」
「私、何もしてないよ?」
「そんなことないって。
入学してすぐの頃、話しかけたら笑顔で こたえてくれたじゃん。
あれ、けっこう嬉しかったよ」
樹里は言った。
「私、バスケの件で特待生としてこの学 校に来たから、みんなみたいに家が裕福 なわけじゃないし、バスケ部のコはみん な他のクラスだし、このクラスの雰囲気 になじめるか、最初はかなり不安だった んだよね。
でも、未来のおかげで、何とかやってい けてる」
まさかそんな風に思われていたなんて、 未来は意外だった。


