樹里は、後ろにいる妹を一瞥(いちべつ)した 。
「昔から、バスケが好きで。
ヒマがあれば、友達とバスケしてた。
念願叶って、バスケの強いこの学校入れたのは いいんだけど、実は最近、右肩が思うように上 がらなくてさ……」
樹里は深刻な表情になった。
最初スーパーで見かけた時、彼女の顔が憂鬱そ うに見えたのはそのせいかもしれない、と、未 来は思った。
「ホントなら、今頃部活で体育館に居るはずだ ったんだけど、接骨院の先生に、しばらく部活 は休めって言われちゃってさ。
練習のし過ぎで筋が痛んでるらしくて。
これ以上ひどくなると、手術しなきゃならなく なるって言われて、ビビった。
家にいてもやることないから、妹連れておつか いに来たってわけ」
「そうだったんだ……」
思っていたよりひどい状況。
未来は、そう返すのがやっとだった。


