未来につられ、エルクも隠れてレジの様子を盗 み見た。
「あれって、お前のクラスにいるヤツじゃね? 」
先日、青乃臣の魔術を使って学校に忍び込んだ 時、エルクはたしかに見ていた。
いまレジに並んでいるのは、未来のクラスメイ トの女子・波崎樹里だ。
バスケ部のエースで、裏表のない少女。
樹里は快活で友達想いで、リーダーシップもあ る。
適当にウソをついて周りに同調していればいい と考える未来にとって、樹里はもっとも苦手な タイプの女子……。
あのように素直な女子と一緒にいると、未来は 自分に自信がなくなってしまうのだ。
「よりによって、こんな場所で会うなんて…… 」
未来は渋い顔で樹里を観察した。
樹里は、幼い女の子と手をつないでレジに並ん でいる。
彼女の妹かもしれない。
「隠れてないで、挨拶くらいしたらいいじゃん 。
お前の友達なんだろ?」
「あの子は、学校で同じグループなだけだよ。
言ったでしょ? 私は、無駄に人と馴れ合うの が嫌いなの」


