未来はひとつため息をついてから、そっけない 口調で言った。
「夜中に、柿探してくれたんだって?
おじいちゃんが言ってた。
アンタが一生懸命やってくれたことは、ここに 響いてる」
未来は自分の胸に手を当て、言った。
「ありがとう」
「おっ、おう! そのくらい、俺様なら余裕だ ぜっ」
ぎこちなく答えるエルク。
未来にほめられたかったはずなのに、いざその 場面に直面すると照れくさく、少し動揺してし まった。
嬉しいことに変わりはないけれど。
未来は、レジに向かってどんどん歩いていく。
カゴ持ち係のエルクは、軽い足取りで彼女を追 った。
レジ付近の乾物コーナーの棚を曲がろうとした 時、突然未来が足を止め、隠れるようにレジの 様子をうかがっていた。
「どうしたんだよ、未来」
「しっ! 知り合いがいるの!」
未来は険しい顔で、レジの前に居るふたつの人 影を見つめた。


