「ああっ! これ食べたい!
前から欲しかったんだ!」
菓子コーナーに来ると、エルクはチョコレート 類がずらりと並んだ棚の前に立った。
その様子は、まるで幼い子供である。
未来もつられてエルクのそばに行き、
「それ、新製品じゃん。クラスのコも、休み時 間に食べてた。
日中活動できないクセに、よく知ってるね」
「この前、テレビで宣伝してるの見たんだ。
常に新しい情報を仕入れるのが、日常を生きる 上で基本中の基本だからな」
得意げなエルクに、未来は微笑しため息をつい た。
「いいよ、買えば?
私と青乃臣の分もね」
「了解了解っ」
エルクは弾んだ声を出し、新作のチョコレート 菓子をカゴに入れると、ふと真面目な表情にな り、未来に尋ねた。
「お前って、ジョーのこと好きなの?」
「は? なんでそうなるのか。
50字以内で答えてみろ」
突拍子もない質問を受け、未来は変な口調にな ってしまう。


