青乃臣の部屋。
「ジョー!」
ノックもせず、壊さんばかりの勢いで扉を開き 、エルクは青乃臣が寝ているベッド脇に立った 。
顔色はだいぶ良くなっているが、青乃臣はまだ 目を覚ましそうにない。
未来と稔はエルクの横に立ち、青乃臣を見下ろ した。
いつも頼もしい執事も、この時ばかりははかな げに見えた。
「無理させてごめん……。
青乃臣が来てから、いろいろ頼りっぱなしだっ た」
未来のつぶやきをさえぎるように、エルクが言 葉を挟んだ。
「ううん、未来のせいじゃねぇ。
俺様が悪いんだ。
こっちに来てから、いろんなこと全部、ジョー に任せきりだった。
自分では何もせずに、ジョーの魔術に頼ってば かりで……」
昨夜エルクが柿の木探しに出た時も、青乃臣は そうとう力を消耗して魔術を使っていたに違い ない。
未来を守るために防御陣を屋敷にしかけたり、 エルクの居場所を突き止めるために瞬間移動を したり、など。
「俺様の思い付きに、散々振り回しちまった… …」


