青乃臣はクスリと笑うと、肩をすくませる。
「エルク様。それはきっと、『恋』です」
「恋……?」
エルクは意外そうな反応をした。
恋という単語の意味は理解しているが、自分が 未来に対して恋愛感情を抱く理由が見当たらな いのだ。
「俺様が、未来を好きになったって言いたいの か?」
「ええ。そうです。
自覚はないでしょうが、今のお話を聞いている 限り間違いないでしょう。
エルク様はこれまで、城主催のパーティーや外 交の場などで様々な女性と接してこられました が、今回のような例は初めてですし」
「んー……。まあ、ジョーの意見はだいたいの 場面で当たってる。
でも、今回は異議アリだ」
「と、おっしゃいますと?」
青乃臣は興味を示し前のめりになる。
「未来に恋する理由がナイ!
アイツは、俺様の苦手なトトマジュースを強引 に飲ませようとしてきたり、睡眠中強引に叩き 起こしてくるような女だぞ?
初対面の時だって、ひどかったんだぜ!?
いきなり人のこと夜盗呼ばわりしてきてさ」
「それは仕方ありませんよ。
無断で他人の部屋を物色するエルク様がいけな かったのです。
と、ツッコミは置いておいて……」


