長い長い夕食の時間を終えると、エルク達はそ れぞれの時間を過ごした。
日中寝て過ごしたエルクは、これからまさに活 動的になるという時間。
一方、体育祭の練習で疲れた未来は、入浴を済 ませるなり倒れ込むようにベッドに寝そべった 。
昨夜、前世の夢を見たせいでほとんど眠れなか ったので、強い眠気に沈んでしまうのも仕方な い。
未来が自室にこもった後、エルクはリビングの ソファーの上で何度も飛び跳ねて退屈を紛らわ そうとした。
夕食の食器を片付け終えた青乃臣がソファーの かたわらに立ち、やんわりエルクをたしなめる 。
「エルク様、お行儀が悪いですよ。
ソファーはトランポリンではないのですから」
「だって、つまんねぇんだもん。
飯は終わっちゃったし、おやつもないし、未来 は寝ちゃうし……」
注意されても、エルクはソファーの上で飛び跳 ね行為をやめなかった。
青乃臣はソファーのエルクを見上げ、
「そういえば、未来様のために用意しておいた ケーキまでお召し上がりになったのは、どうし たことです?
一国の王子としてだけではなく、人としても非 常にはしたないことですよ」
「だって、しょうがないじゃん……」
遊ぶのをやめ、エルクは荒々しくソファーに座 った。
背もたれに身を沈めつつ目を閉じ、
「未来がいないと、つまんねぇもん。
だいたい、日中ずっと寝て過ごさなきゃならね ぇなんて、あくび連発モンだ。
俺様だって学校行って、『中学生活』ってやつ を堪能(たんのう)したいぜ」


