さすがの青乃臣も、トマトジュース独特の見た 目にやや躊躇(ちゅうちょ)していたが、口に 含んだ瞬間目を見開き、
「…これは! まろやかで美味しいですね。
100%上質の完熟トマトを使用していると思 われます」
「さすが青乃臣、よく分かってる」
未来は満足げに従順執事をほめた。
「これは国産で無添加。
ちょっと値の張る物なの。
お父さんが出張で北海道に行った時に買ってき てくれた地域限定品。
野菜はあんまり好きじゃないけど、これだけは 気に入ってるんだ~」
語尾に音符がついていそうな声音で、トマトジ ュース愛飲者であることを語る未来。
青乃臣は彼女に同調し、
「クロロプラストにも、これによく似た《トト マ》なる赤い野菜があります。
正直私も、今までトトマは苦手でしたが、こち らのジュースを飲んで、苦手意識が払拭されま した。
エルク様も一口どうですか?」
「俺様は興味ないっ」
エルクもトマト(トトマ)は苦手だったが、
「青乃臣と違って、エルクにはこの味が分から ないんだよ」
未来にそう言われた瞬間、青乃臣に対抗意識が 芽生え、エルクは不本意ながらもトマトジュー スを飲むことにした。
「俺様だって、このくらい余裕だっ!
一気にいってやるぜ!」


