「大変申し訳ありません。
楽しみにして下さっていたのに、こんなことに なってしまって……」
主人に代わり、青乃臣は未来に頭を下げる。
「すぐに夕食の支度をしますので、お待ちくだ さいね」
「私も何かやろっか?」
未来はまたもや珍しいセリフを放った。
これまでは、学校以外の場所で人の手伝いをす るなど、彼女の日常では皆無に等しかった。
「いえ、未来様のお手をわずらわせるわけには まいりません。
一日中勉学に励み、それに体育祭の練習も重な り、お疲れでいらっしゃるでしょう。
こちらのことは、どうか気にせず、ごゆっくり ……」
「手伝いたいの!
それとも、普段料理なんてやらない私に手を出 されるのは、そんなに心配?」
未来は不服そうな表情で青乃臣を見つめ、仁王 (におう)立ちした。


