未来の顔は、主張顔からクスクス笑いの表情へ と変わり、
「やっぱり、いいね。
言いたいこと言えるってのは。
マイノリティーは学校で変な目で見られたりす るけど、青乃臣だけは否定せずに私の話聞いて くれるし」
「未来様のお話は、私に新しい感覚を運んで下 さいますよ。
とても勉強になります。
大多数の意見に合わせるのは楽で無難なことか もしれませんが、それに取り付かれてしまうと 、視野が狭まってしまいますからね」
「ふふっ。そうかもね」
二人は階段を降り、ダイニングに向かう。
青乃臣はこう付け足した。
「未来様の味覚はとても優れていると思います 。
それに、バナナは皮の色によって、栄養効果が 異なるのですよ。
黄色い皮をしたバナナには美肌効果が。
緑色のものには食物繊維が豊富で、茶色くなっ たものを食べると免疫力がアップします」
「そうなの!?
初めて知った」
未来は目をみはる。
「クロロプラストにも、バナナってあったの? 」
「ええ。名前は違いますが、バナナと同じ味を した『ナナバ』というフルーツは存在します」
「微妙に名前が違うだけなんだね」
笑い合いながら、二人はダイニングに入った。
ダイニングテーブルの真ん中の席に、イスに座 ったまま突っ伏しているエルクの姿があった。
おやつを食べた後、居眠りしてしまったらしい 。


