未来が廊下に出ると、エルクも同じように慌て た様子で部屋から出てきた。
彼の部屋は、未来の自室の隣にある。
未来は驚きのあまり半歩のけぞり、
「寝てたんじゃなかったの?」
「んー、寝てたんだけどさ。
変な夢見て……」
「変な夢なら、私も見た。
まだ、残像がハッキリしてる。
こんなの初めてで、ヘンな感じだよ……」
自分を抱きしめるように腕組みする心細げな未 来に、エルクは正面から尋ねた。
「どんな夢……!?」
「私と同じ歳くらいの男が、噴水広場で毎日毎 日お好み焼きの屋台開いてる夢。
評判の良い店だったのに、男は失恋で落ち込ん でる最中に、あっけなく病死しちゃって……。
外国にタイムスリップでもしたみたいに、リア ルに覚えてる。
って、外国って言ってもアンタには分からない か」
苦笑する未来の両肩をつかみ、エルクは震えた 声で、
「俺様も、まったく同じ夢を見たんだよ……!
まるで、自分が体験してるようで……!
城では食ったこともないひらべったい焼き物を 、えんえん作っててさ!」


