“あんな終わり方、ないよ……!”
未来は、目覚まし時計が鳴るより先に眠りから 覚めた。
少年の最期が、胸に焼き付いて離れない。
時計を見ると、起床時間まで1時間以上あるが 、再び寝る気にはなれなかった。
青乃臣と会話を交わしてから、時間はそんなに 経っていない。
浅い、浅すぎる睡眠――。
夢なら、今まで何度か見たことがある。
けれど、そのどれもが、寝起きの瞬間忘れてし まう、はかないものだった。
いま見た夢は、自分の体験としか言いようがな いほど、リアルなもの。
少年の姿をした自分が、屋台を開いていたとし か思えない。
お好み焼きのかおりや、恋が叶わなかった時の 胸の痛み。
数年先も忘れられないだろう。
「なんなの……?
変な気持ちになる……」
上体を起こし、ベッドを抜け、未来は部屋の外 に出た。
自室にい続けたら、不安に近い正体不明の感情 が増す気がして……。


