「誰ですか・・・?あなたは・・・・・?」




そこにいたのは・・・黒い着物を綺麗に着込んだ男の人。



こんな場面でなければ、目を奪われるような綺麗な顔の男の人がそこにはいた。



そしてその男は普通とも違っていた。



「・・・・何で空に浮いているんですか?それに・・・何で黒い羽があるの・・・?」



夢乃は自分がつい数分前自殺をしようとしていた事も忘れてしまっている。



それくらいその男は夢乃にとって異端だった。




夢乃の質問に男は顔色一つ変えず答える。



「悪魔だからだ」



ニコリともせず言い切る男に、夢乃も呆気に取られ・・・



「そうですか・・・悪魔さん・・・ですか・・・」



としか返せなかった。