「お前‥秀見すぎだろ?」
先生が頭にぽんって手をおく。
おっきい手‥温かい手‥

「ばれてた?」
上目使いで見つめる。
わかってる、先生のお気に入りだって。
だから嫌われないように‥
可愛い子でいたいの。

「ばればれっ!」
頭の上からかかる圧力。
「だって、かっこいいもん」
「幸せだね〜」
呆れる先生、いつものこと。

森山先生は先生の中で1番すき
なんでも話せるし優しいし
みんなには嫌われてるけどね‥

私はとってもいいヒトって知ってる
だって笑顔が素敵だもん

そして練習は始まった。
楽譜を見るたびに視界に入る先生。
‥なんか緊張する
気のせいかもしれない‥いや気のせいだけど
先生、こっち見ないで〜

「みんなちゃんと歌おうよ?」
先生の声が響く。