SECRET LOVE



そんな異様な光景に呆気にとられ、ハッとして私はユンファを見た




に、睨んでません?



「…じ、じゃあっ……」

そういって退散しようとした瞬間



「……何て名前?」

またもや無愛想な顔で、ユンファが問い掛けてきた


「だから辻元だって言ってるやろ!」

ついイライラとし過ぎて中途半端な関西弁が出てしまった



実は、私は関西人なもんで




「…違う……」



何が違うんよ



あーイライラする


あ……



「郁美」


下の名前?



「イクゥ……」






「イ・ク・ミ!」


私は執拗に、自分の名前を連呼した



「……イクゥでいいだろ」


いや、言えてないし




まるで外野を無視した二人のやり取りに、



「さ、会議続けるぞー」

何事もなかったかの様に藤堂さんも、声を上げる




え?無視ですか?



「ほら、イクちゃんも早くこっち来て

ユンファに真面目に対応してたら、前に進まないよ」





…………………は?




何なわけ…………?



「早くしろよイクゥ」

完全に自分の無礼をなかった事にしたかのように、涼しい顔でユンファが私の名前を呼ぶ






気に食わない…………!


ハラワタ煮え繰り返りそうだけど、


渋々席に戻ってしまった






ムカつく