藍い月と…



それとも気配でも気絶でも

無くただ単純に猛ダッシュ?

脱兎の如く逃走?

他に思いつくのも無いし

猛ダッシュで逃走を謀るとしよう

なるべく怪しまれぬよう、

だけど気配は消さずに

慎重に壁を這って大河から遠ざかる



――今だっ!!



そう思って猛ダッシュをしようと

したものの…

あれ、可笑しいな…前に進めないぞ?


「阿呆かお前は…

俺から逃げようなんざ100年早えよ

しかも気配でバレバレ」


ちくしょー!

気配さえ消せりゃ此方のもんじゃいっ


「ふっ、行くぞ」