藍い月と…



アタシは自分の席に着き、

鞄を机のフックに掛けた


「依琉おーはー!」


アタシが席に座るなり

また馬乗りの形で椅子に座る空良が言う


『うん、おはよ』


朝から空良のハイテンションには

付いて行けない

兎に角眠たい

アタシは空良を放って机に

突っ伏し寝る体制に入ろうとした時

空良から思いもよらない言葉が出た


「なぁ、依琉はさ

藍王の匡って奴…知ってる?」


――――…何で?

何で匡が出るの?

それを何でアタシに…?

空良はニヤッと不適に笑う

アタシの反応を面白がるかのように


『…何でアタシに訊くの?』


動揺してる事を悟られぬように

平然を装って訊いてみた