晴子は大きくため息をついた。
手に持った缶コーヒーに水滴がまとわり付く。
気がつけば、今年で26歳だ。
世間から見ればまだまだ若い。
しかし、晴子の心は晴れなかった。
大学を卒業し、そのまま会社員になった。
今年で5年目。彼氏もいない。
実家にもしばらく顔を見せていない。
学生時代の同級生は、結婚し子供が出来ているが、そんなことは気にならない。向いてないのだ。
ただ、自分がこのまま年を取っていくことにたただ疑問を感じていた。
「こんな筈じゃなかった」
晴子がつぶやく。
一人暮らしの部屋に響くその言葉を、愛猫が聞いてか聞かずか片耳をピクリと動かせた。
手に持った缶コーヒーに水滴がまとわり付く。
気がつけば、今年で26歳だ。
世間から見ればまだまだ若い。
しかし、晴子の心は晴れなかった。
大学を卒業し、そのまま会社員になった。
今年で5年目。彼氏もいない。
実家にもしばらく顔を見せていない。
学生時代の同級生は、結婚し子供が出来ているが、そんなことは気にならない。向いてないのだ。
ただ、自分がこのまま年を取っていくことにたただ疑問を感じていた。
「こんな筈じゃなかった」
晴子がつぶやく。
一人暮らしの部屋に響くその言葉を、愛猫が聞いてか聞かずか片耳をピクリと動かせた。