私と海斗は次第に仲良くなった。
12月のクリスマスイヴ。
私にとびきりのプレゼントがきた。
それは
『杏音がすきです。』
それは海斗からの告白だった。
私は舞い上がるほど嬉しかった。
二度と経験しないと思ってた。
好きになった人が自分を好きになってくれる嬉しさを。
私はもちろんOK
わたしの恋は動きだした。
そんなある日恋のいたずらは始まった。
月日がながれ海斗のことをいろいろしった。
『海斗の誕生日っていつなのー？』
『俺？9月15日だよ』
私はその言葉に完璧動揺している。
9月15日。
翼の命日。
こんなことって…
『どーしたの？』
『ん？えっ？あぁなんでもないよw』
完璧に変な声になった私を不思議そうにみたけど海斗は聞かない方がいいとわかってくれた。
海斗は私に何度も
『好きだよ。』
といってくれた。
恥ずかしくなるくらい何度も何度も愛し合っているのを確かめるようにキスをした。
日に日に好きになっていった。
そんなある日。
恋のいたずらは終わらなかった。
『海斗ってさぁ。どんな曲聞くの？』
『いろいろ聞くけど最近はこれかな』
そういって聞かせてくるのは…
『おかえりなさい…』
『知ってるの？』
…
沈黙が流れた。
私は泣いてた。涙が溢れてとまらなかった。
私はその涙を拭うことさえできなかった。
翼。ねぇ翼。
これって翼のいたずら？だって。だってありえないよ。
こんなにも翼と重なるなんて。
私はないと思ってた。
翼と好きな人を重ねたとき好きな人が勝つことはないって。
なのに。
なのにこんなに翼といたころと同じ気持ちになれる人がいるなんて。
海斗は泣いている私に理由も聞かずただ抱きしめてくれた。
何もしらないのに。
なにも聞かないで。ただ抱きしめてくれた。
その優しさがまたすきになる。
大好きで大好きで…
一ミリの隙間もなくなるくらい抱きしめた。
私たちはいつも手をつないで帰って。
海斗は家まで送ってくれて別れるときはキスをする。
それが普通の日常だった。
そんな私たちはある日。
とんでもないあやまちをおかした。
土曜日。
いつもと同じようにわたしの部屋に海斗がきて話していた。
そのときいきなり海斗は
『杏音は俺のことすき？』
『もちろん好きだよ』
そういってキスをする。
キスまでで終わればあなたを失わずにすんだ。
あなたを失うのはわたしのすごくおおおきなこころのきずだった。
私たちしてしまった。
夏が終わった頃。
私は妊娠した。
不安に押しつぶされそうだった。
だけど私はだれよりも命の重さを知ってる。
大切な人をなくしたから。
自分が病気で苦しんだから。
産みたい。
まだ14歳のわたしのそんな願いは儚く消えた。
14歳妊娠。中絶。
このきずは一生きえない。
泣いた。泣いてないて泣いた。
ごめんね。翼。
そっちで面倒見てやって。
私の子供だよ…
生みたかったけど。
本当にごめんなさい。
海斗はいってくれた。
『何があってもそばにいる。俺が守る絶対結婚しよう。そんで今度はきちんと産もう！育てよう！
俺は杏音と永遠の愛を誓う！お前だけ愛す！やくそくするよ。』
そういってくれた海斗の言葉は私の不安を消してくれた。
嬉しかったよ。
心の底から。
だから。裏切りは私の心をえぐるようにきずつけた。
それから3ヶ月後。私と海斗は別れた。
中絶してから私と海斗に距離ができた。
逢わなくなって。一緒に帰っても海斗は私と少し距離をおくようになった。
私は海斗が無理して私のそばにいるのが嫌だった。
きっと気にしてるんだよね？
そばにいるって約束したから。
こんなわ私を1人にできなかったんだよね？
あなたはやかしいひと。
わかってるよ。私があなたを縛りつけるのはだめだよね。
だから許して。
『海斗が嫌いになったの。もう終わりにしよう。』
わたしたちの恋は1年という長くて短い月日をながれ終わっていった
それからも私は海斗をわすれられなかった。
何回やり直したいと思ったかな？
すきだった。諦められない。たとえ海斗が私を忘れても。
無理だよ。海斗みたいな人他にいないよ。
別れてから半年以上が経ってるけどまだ海斗はこころのなかから消えない。
思い出してしまう。
学校で会うと目で追ってしまう。
どうしても手をつなぎたい。
優しさに触れたい。
すきといってよ！名前で呼んでよ。
海斗が杏音って呼ぶ声。
すごくすごく好きだったよ。
海斗のことをわすれられなくて辛くてどうしようもない私はそんな辛い過去から逃げた。
自分を傷つけて…最初は翼の所に行きたくてリストカットをした。
でも今じゃ死にたいわけじゃない。
ただリスカすれば悲しい気持ちも嫌なこともわすれられる…
ストレス解消法なんだ。
もしかするとこれも覚醒剤や麻薬とかわらないのかな。
病気だ。
そんな私に残酷な悲劇はおわらない。
