それでも好きです…


私は奇姫杏音。

私が12歳だった頃。

普通に学校に行き友達と話平凡な日々を送っていた。

そんな私に悲劇は突然やってきた。

12歳の私は2つの出会いがあった。

今年の春中学生になる私は今からワクワクしていた。

中学生になったら恋をする。
恋愛マンガにあるような…

そんな憧れは綺麗に消えさった。


あのオトコに出会ったから…

ある日私ら普通に体育の授業をうけていた。

持久走を走っていると急に視界が回った。

私は気を失い倒れてしまったらしく、目が覚めたときは保健室にいた。

先生は軽い貧血だと言っていたけど念のため家に帰った。

心配症の母は私をちかくの病院に連れて行った。


いろんな検査をして30分ほど待ってから母だけ先生に呼ばれた。

軽い貧血だよね?

私は「不安」という言葉が心に浮かび始めた。

母は30分ほどしてからでてきた。


母は笑って私にいってくれた。


『ただの貧血だけど念のため少しの間入院するそうよ。
だけど何日か点滴とお薬飲めば帰れるそうよ』

ママは私にそう言ってくれた。



でもまま?さっき泣いてたよね?
目が赤いよ…


でも実際私の身体にはなんの変化もないし重い病気ではないだろうとおもった。

とりあえず小児科の病棟にいき部屋に案内された。

私の部屋は6人部屋の一番奥の窓側。

この病室には小学3年生くらいのこが2人と
四年生くらいのこが2人。

そして私の横には私と同じくらいの子が1人寝ていた。

これが私たちの出会い。

その子は私をみて


『名前は?』

そう聞いてきた。

『奇姫 杏音』

『へ〜』

はっ?興味ないの?
じゃあ聞かないでよ!

私はそのすました態度にむかついていた。

私がふくれていると看護師さんがきて

『翼くん検査の時間だよ』

と私の隣のこのほうへ歩いてきた。


翼っていうんだ。

『やだよ』

翼くんはそういって布団にもぐってしまった。

『ははっ。』

おもわず笑ってしまった。

『なんだよ?』

『だってさっきはあんなにすましてたのに今は子どもなんだもんw
いってきなよ。
私がまっててあげるw』

『別に待ってなくたっていくよ!』

翼くんはそういって病室をでていった。


素直じゃないなー…

しばらくするとママが私の服とか性格用品を持ってきてくれた。

『ありがとー』

『ママは今から仕事に行かなくちゃいけなくて今日はもう病院にこれないけどいい子にしてるのよ?』

『はーい』

ままは夜のお仕事をしている。
パパは出張とかで忙しくてあまり家にいない。

私には6つ上のお兄ちゃんがいるけどはっきりいってヤンキーだ。

私は布団にはいってボーっとしていた。

30分くらいして翼くんが帰ってきた。

『おかえり』

『あぁ』

『翼くんっていうんだね?』

『あぁ』

『上の名前は?』

『胡桃』

『くるみ?』

『あぁ』

『ふーん』

彼は私をみて

興味ないのかよ!っていいたげな目をしてきた。

さっきの仕返しだよというようにわたしはわらった。

まだ病院に慣れてない私は夜の病室が怖かった。

いつも寝れない私に翼は面白いお話をしてくれる。
その話を聞きながら寝るのがすごく心地よかった。

それが私と翼のであいだった。