今日は音楽コンクール。


正直不安しかない。


3年生最後の音コン。


失敗は許されない。

楽譜が読めない。読めなくなる。


だから私は必死で覚えた。

楽譜のすべてを頭に叩き込んだ。


結果は…


成功。


弾けた…


弾けたよ。私。


結果は…



優勝。


飛び上がるほど嬉しかったけど喜び合える友達がいるわけもなく。

1人でガッツポーズ。



1人でつぶやく。


『ははっ。さみしーな。』

本当にさみしーよ。



これからは受験勉強。

勉強…勉強…勉強…

勉強の日々ははっきりいって地獄だ。


毎日3時間は机に向かう。

頭が狂いそうだ。


はっきりいって私はばかだ。


超のつくほどばか。


だから人の倍は頑張らないといけない。

そーおもい必死に勉強。

2月。


受験…合格発表。




結果は。







ー合格ー



ハンパなく嬉しかった。

やったよ。やったよ翼!


私高校生になれたよー!

『あっ早川先生?
うかったよ!私合格したよ!』

一番最初に報告しなきゃ。

『おーそうか!おめでとー!
本当に嬉しいよ!杏音が高校生かー。
本当におめでとう。』

『ありがとー!』

私はとりあえず家に帰った。

『ままー合格したよ!』

『あらそー。よかったわね。』

興味なし。

親なら抱きしめるくらいのことしない?


合格して当たり前みたいな態度。


はらたつ…


でも今日の私はそんなことよりも嬉しさが勝っていた!

海斗はどーだったのかな?


そう思いながら私達はとうとうやってきました。





卒業式。



卒業証書もらったときは本当に嬉しかったよ。

3年間がフラッシュバックしてきた。


いろいろあったよ。

いろいろ気づかされて強くなれたよ。


歌を歌ったときは泣いたね。


もう号泣だったね。

この学校にいい思い出なんて数える程しかなかったけど卒業式はとりあえず泣くもんでしょ。

卒業アルバムには

『早川先生〜。ここにメッセージかいてよ。』

『メッセージか。いいぞ。』

そういって書いてくれた言葉。



ーおめでとう。杏音は本当に強くなったね。先生は杏音の見方だからいつでもおいで。待ってるよー

私は本当にいつでもくるからね。と心のなかでいった


『あっ。あと先生。この手紙読んで』

『なんだこの手紙は?』

『読めばわかるの。じゃね。』


ラブレター。


卒業式に渡すと決めてた。

返事なんてわかってる。


NOだとわかってるけど告白するぶんにはいいよね。

ここで言わなきゃなんか終止符つかないし。

でもその手紙には

ー先生が私の先生じゃなくなるくらい私が大人になったらずっとそばにいてほしい。
意味わかるよね?
先生は私を1人の生徒としてしか見てなかったよね?
でもいいよ。
返事待ってるよ。ー

完璧に期待してるよね。

奇跡はまだここではおわらない。