「病院は……だ、め……!」
「そんなこと言ってる場合じゃねぇだろうがっ!!」
思い返せば、玲奈が病院に行っていた記憶はねぇが、今はそれどころじゃねぇ。
「ち、がうっ…おねが……っ…だめ、!」
ちゃんと喋られない玲奈。
それでも必死に俺を止めようとする。
……それだけの理由があるってことか。
「仕方ねぇ……俺の家でいいか?」
「りょ…う?」
「俺の家は一応医者だ。
なにかと融通も効くだろ。」
そう言うと、玲奈はやっと目を開けた。
「ん………おねがい…」
そう聞いた俺はすぐに玲奈を抱き上げる。
「俺が運んでる間、寝てろ。」