A CHEMIST‘S PANIC [短]




他の三つは既に終わらせてある。

『昆虫の血液~八十の使い道~』『脳死した人の脳みそは医療に役立つコトが出来るのか。』『光の屈折を応用して、地上に絵を描く。』


そして今、苦戦している『DNAを用いた長時間睡眠、後の殺人~可能か不可能か~』

パパの仕事がヒントになった。
これが出来ればパパの仕事は一気に捗るだろうし、私も迷っていたレポートが完成する。
これぞ、一石二鳥。
なのに、結果が書けない。つまり完成していないというわけで。

今まで行った実験が成功とは言えないから。


因みに、朝やっていたのは、くしゃみ薬の応用をしていた。
うまくいかなかったからまた来週に持ち込みだけど。

DNAの殺人は、今のところ成功にならない。

『死』よりか『眠る』が正しい。
冬眠状態になっていると言っていい。命は危ないところまで行っているけど持ち直せる。

必ず死の直前で踏み止まってしまうのだ。
薬を強くしたら、眠らずに即死してしまうし・・・。