明日からは、夏休み。
今年の夏は絶対蓮との思い出を沢山作ってやる。
なんて意気込んでるのは私だけかな?
と蓮の方を見ると机に伏して睡眠中。
可愛い。
はあー、どこまで私を惚れさせるつもりかしら。
なんて、1人で妄想していると、
「こら笹川、お前はいつまで寝てるつもりだ。早く通知表を取りに来い。」
あーあ、怒られてる。
教室中が笑顔に包まれる中、蓮は慌てて通知表を取りに行った。
え?私の成績?普通ですよ、至ってね笑まあ、蓮は頭がいいからなー。
なんて彼ののろけを1人頭の中で呟いていると帰りのSHRが終わっていて目の前には、私の大好きな人がいた。
「ごめん苺、これから委員会があるから先帰っててもいいよ…」
そんな顔されたら帰れるわけないじゃん「いーよ、今日暇だから待ってる」
「え、本当!やったー!早く終わらせてくるからね♪」
可愛すぎる笑顔を残して彼は走って教室から出て行った。
あれ、私また1人じゃん。
まぁ、暇だし寝てるか…
トントン肩を叩かれて眠りから覚めた私
あれ、もう終わったのかな?
叩かれた方を向くと知らない男子生徒が1人。
誰だ…?
「あの、河北さんだよね?初めまして、僕隣のクラスの内山大地です。」
突然の自己紹介に戸惑う私に
「ごめんね突然、でもずっと前から河北さんのこと知ってて話してみたいなって思ってたら1人でいたからチャンスだと思って…」
私と話したい?何をだ?私特に話し上手とかじゃないんだけど笑
「あ、そーだったんだ。で、話したいことって何⁇」
「え?あ、アドレスとか教えてもらえたら嬉しいな…」
いや、構いませんよそのくらい。
「全然いいですよ。」
私のそんな一言で笑顔になる…えーと、内山君?
「本当⁈ありがとう!」
するとドアが開き、蓮が入ってきた。
すると大きな目を一層大きくしたと思ったら、突然こちらに向かってきて私の腕を掴むと「この子僕…俺のだから。」
あ、やばい鼻血出る。
蓮はそんなドラマに出てきそうな言葉を言い残すと私を引っ張って教室から出て行き玄関で突然立ち止まった、私はとゆーと、先程の蓮の言葉で頭が一杯で蓮の背中におもいっきりぶつかってしまった
と、またまた突然蓮は私の方を向くなり私を抱きしめてきた。
え、抱きしめられてるー⁈
ちょ、蓮君そんな大胆な!
どーしたの⁇
「よかった、」
上の方から安堵のため息とともに降り注いできた大好きな人の声
「取られるかと思った。でもだめ、苺は僕だけのだから。」
蓮は自分のことを僕とか俺って使い分けてる。
そこもかっこいい。
てゆーか、僕のって…あーもう、どこまで天然なのかしら
「うん私は蓮の。で、蓮は私の」
「はは、誰にも入りこませないね」
無邪気に笑う彼につられて一緒に笑ってしまった。
まだ、私たちのものがたりは始まったばかりだけど、きっと終わるのはずっとずーと先。
ってゆーか終わりなんてないし。