ぬぁ、暑い夏よ、早く過ぎされ。
体育の授業でランニングをしながら、日本の四季を恨んでいるの私は、河北苺(イチゴじゃなくて、まいって読みます♪)
高校1年で、見た目も頭も運動神経も平均的なごく普通の人間です。笑
あー、それにしてもダルい。
今は、校庭を7周走ってるところ。
ちなみに男子は10周だけどね。
すると、「大丈夫、苺?無理しないでね♪」
そんな癒しと爽やかな笑顔で私を抜かしていった彼は、私の自慢の彼氏さん♡
笹川蓮。頭脳明晰で運動神経抜群で顔もカッコ良くて可愛いとゆう完璧彼氏だし何より、天然だし癒される性格そしてあの笑顔…私なんかが彼女でいいんですか?って感じ。
はあ、蓮君に癒されたところで残り1周頑張りますか!
放課後になり帰る準備をしていると、
「蓮君!ちょっといいかな⁇」
私が呼ばれたわけではないのに声のした廊下を見るとそこには、可愛らしい女の子が立っていた。
うわー、絶対あれだ。でも、鈍感な蓮はいつもと変わらない超!可愛い笑顔で彼女にのこのこついて行った。
ばーか。
心の中で蓮に八つ当たりしながらも帰りの仕度を進めていると、「あーあー、また告白ですか?大変ですね♡」
言葉とは裏腹に楽しそうな顔で話しかけてきたこの美少女は私の親友の本沢凛。
長い黒髪が似合う白い肌に小さい顔には大きい目。典型的な美人だ。
全くこの人の顔を見る度に自分に自信がなくなっていく…
「はー、皆私が彼女って認めてないんだよ。」
私と付き合う前からモテモテだった彼だけど、私と付き合ってからも変わらずってゆーかヒートアップ?した気がする。
「モテる男と付き合うのも大変だねー笑」
本当、凛はSなんだから。
……今私は教室に1人ぼっち。
えぇ、そうです。蓮を待っています。
はー、眠くなってきた、大きなあくびをしたと同時にドアが開き、
「あれ、待っててくれてたの?ごめんね。」
と慌てている彼。
はあ、可愛いな。私重症だ。
「よし。お待たせ、帰ろっか!」
いつもと変わらない笑顔を私に向けてくる彼は、告白されたことをどう思ってるんだろう。
「さっきの女の子どうしたの?」
2人で歩きながら帰っている途中できるだけ自然に聞いてみた。
「ん?さっきの子はなんか告白?されたんだー」
至って普通の態度で答える蓮。
「…そっか。」
あんまり詳しくも聞きたくなくて一方的に話を終えた。
そしたら、「ちょっと公園よろっか?」
なんて珍しく蓮から誘うので近くの公園に行きベンチに座っていると自販機で飲み物を買ってきてくれた。
私は紅茶で蓮はココア。
うん、彼らしい。
なんとなく沈黙が続いて最初に口を開いたのは彼の方で
「さっきの女の子ね、勇気だして告白してくれたんだけど、断わったよ。
俺には、今付き合ってる大事な人がいるから、ごめんなさいって。」
…「うん。」
「ごめんね。俺、そうゆうの疎いからいっつも苺に寂しい思いさせてるのに気づかなくて、今回だって、本沢に言われて初めて気づいたし…。」
あー、凛ちゃんさっきの撤回。あなたは私の女神でした。笑
「…うん。ずっと不安だった。だって、蓮モテモテなんだもん。なのに自覚症状ないし、寂しいですよー。でも、そんな蓮君に惚れてるのも事実なんで、惚れた弱みとして、仕方ないですね。」
やばい泣きそう。
え?何に泣きそうかって?
そりゃ、蓮君に大事な人って言われた喜び。さっきまでの不安なんて吹っ飛んでいった。
「うん、ごめん。これからはできるだけ不安にさせないようにするから、だからさ、苺も我慢しないで言ってね?」
いつもよりも少し不安気な笑顔を見せる彼に「うん、大好き。」
とびきりの笑顔で言ってやった。
「何それー笑。俺もだよー、さ、帰ろっか!」立ち上がり私に手を差し出してくる彼の顔はいつもよりも少し赤い。
こうみると、可愛い蓮だけどやっぱり男の子だと思う。なんか大きいし、たくましい。
私はかれの細くて長い指に指を絡ませて「照れすぎだよ、こっちが照れるから。」
できるだけ、自然に言ったつもりだけど、絶対顔赤いなー。
「えへへ、なんか照れるよね。でもやっぱり嬉しいや。」
なんて無邪気に笑うもんだから、私までつられて笑ってしまった。
今日は蓮との距離が縮まった気がする。