そんなふたりが恋してる。




今日はあたしの誕生日!


だけど、昨日の壱成ったら
ほんとにおかしかった



いつもなら飲みすぎるあたしを
とめてくれるのに


昨日は頭が狂ったみたいに飲みまくって…


もういい加減にしたら?

って何回言ったと思ってんのよ!


結局、山田くん呼ぶことになったしさ



なんか嫌なことでもあったのかな…


ちょっと心配………



なんて考えてたら

着信を知らせる曲が聞こえた


もちろん壱成から



「もしもし、雅?

俺だけど、昨日はごめん


俺、なんかおかしくなってたよな

山田まで呼んでくれてほんと迷惑かけた


雅はあれから帰れたか?」




「あたしは大丈夫だけど…


ねぇ?

壱成、なんかあった?
あたしすごく心配したんだよ?


あんなに飲んでる壱成初めて見たし

嫌なことあったら何でも聞くよ


抱え込むなって、
いつも壱成言ってるじゃん」



「ちょっと昨日は、そのー、なんていうか

教授とうまくいってなくて
むしゃくしゃしてたんだよ


おまえが心配するほどのことじゃないから
安心しろ、な?」



「ならいいんだけど…」




「雅、こっから本題な


今日なんの日か知ってるか?」




「当たり前!

今日は小山雅、22歳の誕生日でーす」




「ってことで今日迎えに行くから


かわいくしとけよ?」




「なにそれ

まっ、迎えに来てもらってもいいけどっ」




「じゃ、待ってろよ」




「分かった!あとでね~」