プルルルル…プルルルル…
………ん?
電話か?
なんか頭くらくらするな
「…あぁ、もしもし」
「桜先輩っすか?3年の山田です
昨日は大丈夫でしたか?」
昨日?
俺昨日何してたんだっけ?
雅と久しぶりのデート行って、
帰りに雅がもうちょっとって言うから
居酒屋入ったんだっけ?
そっからの記憶ないな…
「山田、俺全く覚えてない」
「やっぱりっすか…
先輩、昨日飲みすぎで潰れてたんすよ!
それで彼女さんが俺に電話して、
先輩を家まで運んだってわけですね」
「雅がおまえに電話したのか!?
なんで雅がおまえの番号知ってんだよ?」
「ちょ、そんな怒んないで下さい!
先輩が彼女さんに教えたんすよ
もし何かあったら山田に電話しろって、
先輩、自分が言ってたじゃないっすか」
「そんなの忘れた…
まあ、ありがとな」
「俺は全然大丈夫っす!
彼女さんにも連絡した方がいいですよ~
あ!あと、今日レポート提出日っすよ」
「俺、今日大学行かないから」
「知ってますよ
彼女さんの誕生日、
ちゃんと祝ってあげてくださいね
俺がうまいこと教授に言っておきます
じゃ、これで!先輩頑張って下さい~」
はぁ、山田は本当におせっかいなやつだ
でも俺が一番信頼をおいてる後輩でもある
俺が信頼するとか光栄に思えよな
そして、今日は雅の22回目の誕生日
俺は今日、雅にプロポーズする
人生で2回目(?)のプロポーズだな
最高の誕生日にしてやりたい

