そんなふたりが恋してる。




「ここさ、俺が毎年夏に一人でくるんだ



嫌なこととかを全部忘れることができて
すごく落ち着く





でも今日は雅が隣にいる





いつか俺が
心から大切にしたいって思った人を
連れてこようって決めてた




それが雅、おまえなんだよ

誰かを連れてくるのは初めてだ





さっき『いろんな人と付き合ってきた』って
言ったよな


確かに俺はたくさん女と遊んできた


デートだって数えきれないほどしたし、

キスもした

体の関係だってもったこともある



でもさ、こんなことしてていいのかって
思ったんだよ



俺の過去は変えることができないけど

これからの俺は変えれるだろ?




雅に出会ってから俺、変われてるんだよ




雅が知らない過去の俺はもう捨てた



昔の自分なんて今じゃどうでもいい


雅と一緒にいれればそれでいいんだ




俺さ、雅がいなくなったら
また昔の俺に戻っちまいそうで怖いんだよ





だから俺、雅に頼ってばっかなんだ




こんなんじゃいけないって
自分でも分かってるんだけどな






だから俺、もっと雅に頼ってほしいんだ





俺は一人じゃ生きてけないから
雅の助けをかりる





雅も俺のこともっと信じて
自分だけで抱え込んだりするな





そうすればお互いに
素直になれるんじゃないかって思う



雅がつらい思いをすることだって
なくなると思う




なんか長くなったけど
俺は雅を信じてるから





愛してるから






だから雅、俺に着いてきてくれるよな?」