そんなふたりが恋してる。



『雅、愛してる』




どこからか聞こえる優しい声


あたしの大好きな声





夢の中でも聞こえてくる
愛しい人のあたしを呼ぶ声




なんだかすごく気持ちいい


このままずっと寝れそう……




なんて思ってたら







「……い!おい!

雅!起きろ!着いたぞ」




頭がぐらぐらする



って!え?

もう着いたの?
ここは夢の中じゃないの?



なんかあたし、
あれからずっと寝てたみたいです





よろよろしながら歩くあたしの手を
しっかり握ってくれる壱成




「ったく、おまえは寝すぎなんだよ

何回呼んでも起きないから
最終手段で頭ブンブンしてやった」



「えへへ~、ごめんごめん」



「まっ、おまえの寝顔見れたし
ラッキーだったけど」