「樹ーっ!」


私、銀林莉子、今日から高校一年生!


「…朝からうるさすぎ」


気だるそうに答えるのは幼なじみの神崎樹。


「樹が遅刻しそうなのが悪いのよ」


つんとかわいくない答えをしてしまう私。


あぁぁ…またやっちゃった。


樹の前だといつもかわいくない態度とっちゃう…


銀林莉子は神崎樹に恋しております。


それも幼少期から…


ばかみたいよね、ずっと片想いしてるだなんて…


でも私は樹のそばにいられるこの関係で一応満足はしてる。


だから今日もほら…樹とならんで高校まで行ける。


隣で「かわいげねー」って言ってるのは聞こえない振り!


まぁ…可愛くないのは事実だし、樹の周りを囲む女の子達の足元にも及ばないんだけどね…