これまでに何人の女の子を泣かせてきたんだろうか。
女の子を泣かせるなんて…ありえない。
なんて考えてるうちに、美鈴ちゃんたちの話は進んでて
「あぁ、翔の彼女か。
…じゃあ、そっちのにらんでるやつ、誰?」
そういって指をさす先輩をさらににらむ。
自分のことだと自覚してるから余計ムッとする。
すると、突然目の前が暗くなった。
「この子、私の親友の上野瑠華です。
…瑠華、挨拶は?」
目を隠していた美鈴ちゃんの手が離れたと思ったらそんなことを言ってくる。
ふんっ、誰がこんな先輩に挨拶するもんかっっ。
そっぽを向いて美鈴ちゃんに反抗してみる。
