「あの、図々しいとは思うんですけど…あそこには戻りたくない…です。」



叶が恐る恐る口を開く。



「そうは言っても、なぁ。」

「叶ちゃん、君はここまで親切にしてあげた僕等がどうなってもいい訳?」



ーうっ…そう言われちゃうと…親切って沖田さんから言われるのもどうかと思うけど…ー



「そう、ですよね。」



叶はうなだれる。



「まぁな、その気持ちも分からなくはないが。近藤さんや新八、平助はどうにかなるかもしれねえが、問題は土方さんと山南さんと斎藤だよな。」

「ま、土方さんは難攻不落でしょうね。」



ククッと沖田が笑う。




「だろ?土方さんが信じなけりゃ斎藤も無理だろうな。」




ー手詰まりってやつ?ー


三人に流れる沈黙。

それを破ったのは一人の少女だった。