「よし！俺は信じるぞ、叶。」



原田が突然大声を出す。



「本当ですか？！」

「は？正気？」



叶と沖田の声が重なる。



「本当だし、正気だ。」



原田の大きな手が叶の頭に乗り、クシャっとする。



「なぁ、総司も信じてんだろ？本当はよ。」



その問い掛けに沖田はピクリと反応する。

脇に置かれた刀とスマホ、叶を順に見つめた。



「探したいんです。そのスマホの持ち主を。」



叶が静かに言った。



「……分かったよ。信じたくはないけど、信じるしかなさそうだし。」



沖田は溜め息混じりに言うと、黒いスマホを再びつまみ上げた。



「で？探したいって言うけど、どうやって探す訳？大体このまま屯所に戻って同じ説明をしたからって信用してもらえると思ってるの？」

「そこだよなぁ…」



原田が頭を抱えた。