諦めきれない叶はしゃがみ込み、何か手掛かりがないか雑草を掻き分ける。

沖田は腕を組ながらその姿を見下ろし、原田は心配そうに叶の側に腰を下ろした。




「なあ、その辺で止めねえか?」




どれだけ経っても、泥だらけになっても見えない何かを探し続ける叶の腕を原田が止める。



「まだ、まだ……もう少しだけ……お願い。まだ……」



その手を振り払い、必死に雑草を掻き分ける。



「叶!」



原田は力強く叶を引き寄せ、無理矢理動きを封じ込めた。



「やっぱり泣かないんだね。」




原田の腕に抱かれた叶を見た沖田。




「え?」

「まあ、いいや。もう諦めなよ。ほら、行こう。」




三人が竹林の外へと向かいだした時、叶の足にコツンと固い物がぶつかった。