暗闇だった足元に小さな光が広がる。



「な、何だ?!」



原田は驚いて光を覗き込む。



「すみません。説明は後でいいですか?今はとにかく先に進みたいんです。」



暗闇の先に光を当て、叶は竹林へと足を踏み入れた。

程なくして落ちたであろうその場所に着く。



「何もない……」



そこには地面が多少剥き出しとなっていたものの、これといって変わった事はなかった。



「で?結局此処まで来て何も無し?」



おそらく沖田から酷く冷たい視線が向けられているだろうと容易に想像でき、叶は顔を上げられなかった。