「え?」

「だから、いいよって言ってるんだけど。」



原田ならまだしも、沖田から許しが出るとは思っていなかった叶は一瞬キョトンとする。



「総司、それは流石に……」



いけないと言おうとする原田を遮る様に沖田が言葉を重ねる。



「何か思うところがありそうだし?いんじゃない。このまま此処に置いておいたとしても正直邪魔でしょ。」



ー邪魔って……けど確かにそうだ。そんな言葉にヘコんでる場合じゃないしー



「お願いします。すぐに!」



叶が言うと。沖田はその手を取り門に向かって歩き出す。



「総司!叶!」



慌てる原田の声を頭に沖田が「走るよ」とグッとその手の力を込めた。



「しょうがねえな、ったく!」



原田もその後を追う様に走り出した。