「説明したら何か変わるんですか?どうにかしてくれるの?家に帰る方法が分かるの?こんな現実離れした事、信じられる訳ないじゃない!」


まさかタイムスリップしたなんて…………

どうしたらいいのか全く分からない叶は声を荒らげた。


「じゃあさ、このまま放り出してあげようか?」

「え?」

「僕等が知ってるのは、叶ちゃん、君の名前と得体の知れない荷物だけでしょ。どんな害を及ぼすかも分からないし。君が望むなら逃がしてあげるよ。家に帰れるかどうかなんて僕の知るところじゃないし。」


この人……優しいのかそうじゃないのか…………

けどここで逃げたいなんて言ったら……

殺される ー と思った。

現に沖田の手は刀がいつでも抜ける状態であった。

沈黙が続き段々と気まずくなってきた時、突然叶のポケットから音がした。