「…そんなつもりで言ったんじゃない」


久馬くんはご飯を食べながら言った。私の顔も見ないで。


「私の顔も見てくれないし!」


「彩の泣き顔は見たくない」


「いいよ!実家に帰るからっ!」


自分でもどうしてこんなに腹が立っているのか、わからなかった。バンっとテーブルを叩いて立ち上がった。


「ホントは帰ってほしくないけど」


相変わらず、ご飯を食べながら…久馬くんがボソッと言った。


そのタイミングで、気分が悪くなり、トイレにかけこんだ。