「それで身体拭いて!!私、あっち行くから!!!」

そう言ってベッドから降りて、窓のほうに行き顔を向いた。

シャツの擦れる音がする。
コツンコツン…と近づいてく足音。

「日和、」

ドキン…ドキン…と胸が高鳴る。
ギュ…と抱きしめられる、志乃の体温が背中越しに伝わる。

「もう無茶なんかするな…」

志乃の切ない声が静かに保健室に響く。

「志乃…」

「純粋に嬉しかった、日和にそんなに思われて。でも、日和になにかあったら俺は…」

私は志乃と向き直り、志乃の顔を覗く。
その顔は切なく、儚く、悲しそうだった。
胸が苦しくなった、私がそんな顔させてるの…?

「志乃、好きだよ」

そう言って私は、志乃の頬に口付けを落とした。
あぁ、愛おしい…。志乃以外に好きな人なんて絶対できないという根拠のない自信がある。

「日和、好きだ」

そう言って私の唇にキスを落とした。