その次の日からわたしは変わってしまった。
笑顔は愛想笑いになっていて、心は冷めきっていた。

それに気付かないお母さんと浮気相手。
何ヶ月か経ち、久しぶりにお父さんと廊下で対面した。

「おはよう」

笑顔で挨拶してくる父にわたしは愛想笑いを浮かべて言った。

「おはようございます」

それだけ言って自分の自室へ戻るわたし。
その晩、言い合いが始まった。

「お前日和に何をやったんだ!」

「貴方が日和のことほったらかしにするからでしょ!?」

罪の擦り合いなんて大人気ない、そう思うようになってきた。
がちゃり…と扉のドアを開ける。

「日和、どうした?早く寝なさい」

わたしはゆっくりと破滅へと進んでいく。
壊れてしまえ、この家族にもう家族愛なんてものはない。

「お母さん、まだ浮気してますよね?」

わたしの言葉で怒るお父さん、驚くお母さん。
少しはお母さん信じてあげないの?と思う。

「十和(とわ)!どういうことだ!!」

お父さんがお母さんを怒り、お母さんは慌てる。
この家族に私が産まれてはダメだった。
私が家族を壊してしまった。