「深海ちゃん!約束!宿題教えて!」

「今日、海渡来るから来たら俺の部屋に通しといて。」

あぁ、今日から家庭教師するんだ。

「分かったわ。」

おばさんにだけ水希ちゃんの部屋にいる、とだけ、伝え部屋にこもってしまおうか。それとも登ちゃんの宿題を見ようか。

「深海、」

「な、何。航ちゃん。」

「海渡と波流はともかくお前は水泳部はやめておけ。」

どうして、どうしてそんなこというの?この言葉が口からでない。どうして、なんて言えない。

「いやだよ。」

たったそれだけ。それしか言えない。

なんでとか、どうしてとか、そんなこと聞ける状態じゃない

わからないよ、航ちゃんの気持ち

わからないよ、航ちゃんの言いたいこと

わからないよ、航ちゃんが