「あいつは今でもシンクロが好きよ。あいつの部屋には捨てきれないシンクロの本や、演技の構成のノートがある。だから。心配しないで。」
「……うん。」
「あいつ分かりにくいからね。」
やっぱり、水希ちゃんは航ちゃんのお姉ちゃんなんだな・・・。
「ていうか、あいつの場合、深海をそばに置いときたいだけなんじゃないの?」
「そ、それはないでしょ!」
だって、航ちゃんは私のことを妹にしか見ていないんだよ。
じゃなきゃ、きっとただの幼馴染。
「…よく考えてみたらわかるわよ。航の態度なんか。」
のぼせるーといいながら水希ちゃんは先にお風呂を出てしまった。
…一人で悩むしかないのか…。