「航も、塔矢も、女の子にモテる癖に彼女作らないから、いつもこんな感じで練習中に騒がられるの。あたしも、止めれないのよね。」

今日の部活動紹介でバスケ部の、紹介の時にだけすごい歓声が聞こえてたのはこのせいなんだ。

寝てたからなぁ…

「迷惑じゃないんですか?」

私なら嫌だ。

うるさいし、集中できなさそう。

「まぁ、それはそうだけど、大会の2ヶ月前からは、騒がないって約束してくれてるし…。部長も許してるし、部長のファンもいるし、部長の彼女さんが、取り締まってくれてるし…。」

「部長さん?」

どんな人なんだろ?

航ちゃんより、イケメンなのかな?

航ちゃん以上のイケメンなんて見たことないけど←

「あの人よ。榊奏矢先輩。塔矢のお兄さん。」

…。

無茶苦茶イケメンじゃないですか…!

塔矢先輩の背を高くした感じで、優しそうな笑顔。

まぁ、航ちゃんの方がカッコいいけど←

「彼女さんはね、この学校の生徒会長の近衛繭先輩。」

あの美人さん…!

ダメだ。うん、美男美女すぎてダメだよ。

関係ない話がまだまだ続く。

「おい。」

「ぇ、航?」

「休憩だ。」

航ちゃんが、絵里先輩に言い放つ。

「あちゃー、ヤバいなー、部長怒ってる?」

「怒ってねーよ。深海と話してるのを見て、勧誘してるんだと思ってる。」

まぁ、確かに勧誘されたけどね。勧誘されたから、間違ってないけどね。

「あと、俺帰るから。深海、部室の前で待っといて。」

もう、五時なんだ…。

もしかして、休憩の時にそのまま帰るように5時にしたのかな…。