これは本当の話。違うんだ、なんだか。
価値観なんてものじゃない。なんだかわからないけど、湧泉は…私の行く場所じゃない、そう思ったんだ。
「そっか。ちょっと残念だったけど…深海ちゃんが、湧泉に来なくて少し安心してるんだ。深海ちゃんは必ず妬みの対象になる。それは嫌だから。」
「…だからかな。湧泉、行った時なんだか、ギスギスしたような…仲がいいとか、豪語してる部活ほどギスギスしてる気がして。」
じゃなかったら、なんだろう。
「プライドが変に高い奴が多いからね。」
そんなことを話していれば、やって来る水泳部。
「今日、航来るけど、残ってく?」
少し遠慮がちに柴田先輩は私に言う。
私はもちろん頷いた。
航ちゃんの泳ぎが見たい。
あの泳ぎを見た後だからかな…。
「私少し残りますね。ちょっと泳いで行きます。」
その言葉に、波流と、海渡が、自分も残ると言い出さないか心配だったけど、久しぶりに泳いで疲れたのか、頷いて棗先輩たちと帰って行った、


