飛べないイルカ


私の言葉に、波流も、海渡も、すごく嫌そうな顔。

それでももう一度、バレーレッグを始める。

うん。なかなかいい感じな気もする。

保科くんがすごく上手。


「保科くん、上手。」

私の言葉に、

保科くんは、ただ、頷いた。

なんだかんだ、そんな感じで気づいたところを言っていく。

基礎的には、少し拙い。

でも、まぁまぁ、できるようだ。

「棗先輩、もうそろそろいいですか?」

柴田先輩が、呼びにやってきた頃には、もう、、7:00前だった。

「あぁ、今日もありがとな。」
「まぁ、二時間しか貸せませんけどね。」

「深海、」

保科くんが、話しかけてくる。

「新、でいい。」

一瞬周りがキョトンとなる。

「うん!新。」

私はそんなの気にせずに話しかける。

「保科ズルイって!俺でも、いまだに、柴田先輩♡どまりなのに!」

「そんなの知りません。」

新がプイと顔を背ける。めちゃくちゃかわいい。

「深海ちゃぁん、俺のことも、裕之先輩♡って呼んでよ。」

「航ちゃんに言われたら考えます。」

私の航ちゃんという言葉に、棗先輩は、動きが止まる。

「航って、水野航、か?」